釣り道具選び~投げ釣り・振出竿編~

こんにちは。
連日まだまだ暑いですが、夜はなんとなく、秋の気配を感じるようになって来たでしょうか。
海の中の季節は、陸の1か月遅れ…と言いますが、少しずつ、良いシーズンが近づいてきましたね。

さて、前の記事でちょこっと触れました、「私がオススメする釣り道具」。
例えば、「初心者のために選んだ○○竿!」という感じで、気ままにやってみようかと思ってます。
ちなみに、ここでいう「初心者」とは、例えば、投げ釣り・ルアー(シーバス・メバリングなど)の「専用タックル」を購入し、その釣りを本格的にやってみよう!という方の事です。
ホームセンターとかに売ってある「さびき釣りセット」とか「投げ釣りセット」とかで使うような、グラスロッドはすでに卒業されている方を前提としておりますので、あらかじめご了承くださいませ。 m(_ _)m
《予算について》
紹介の中では、一応、ある程度の予算区切りをしようと思っています(1万円以下~とか)。
竿やリールの紹介が一段落したら、小物類も紹介しようと思います。
まあ、釣りを長くやってらっしゃる方は、竿・リールより、小物関係の方が色々こだわりだしたら大変って思う方も多いでしょうしね…。ヘッドライトとかどんどん増えるでしょう?(笑)
色々言ってますが、まずはどんどん書いていこうと思います。
できるだけ初心者の方や、その釣りをしない方にわかりやすく、書いていこうと思います。
試行錯誤しながらやっていきますので、温かい目で見てやって下さい。
~投げ釣り用・竿編~
まず、「投げ釣り」という釣り方は、大きく二つに分けられます。
竿1本を手に持って、砂浜などを移動しながらキャストを繰り返し、探っていく釣り
おもに「投げのキス釣り」。(私がここでいう「ちょい投げ」も、この部類に入ります)
竿を複数本使用して、投げた仕掛けをあまり動かさず、竿も置き竿にして、魚の当たりを待つ釣り
置き竿釣り」「大物釣り」が中心。
マダイやスズキ、クロダイ、冬場のカレイなんかもこの釣りが主流ですね。
そして、種類に応じて、投げ竿も大きく2種類。
・竿が3本ないし4本くらいに分解でき、釣りをする前に、つなげて使用する「並継竿」。
収納時には3~4本になるため、持ち運びなどには少々かさばる。
・竿が分解ではなく、一番太い部分(元竿)にすべて収納されるようになっていて、使用の際には、
伸ばして使う「振出竿」。収納時は、元竿の1本に納まるため、「並継竿」程かさばらない。
22-1
左が振出竿、右が並継竿(収納時の状態)
竿自体の特徴としては、簡潔に言うと、
[並継竿]
遠投力に優れ、強靭。
竿本体のバランスも良いため、砂浜などを、竿1本で釣り歩く「キス釣り」の主流。
メーカー主催の「キス釣り大会」は、ほぼ、この竿を使う方ばかりです。
[振出竿]
収納、持ち運びに便利なため、釣り場に複数の竿を持ち込む「置き竿・大物釣り」の主流。
最近の振出は、遠投力・パワーともに、並継に匹敵するようなものが多く開発・設計されてきており、昔ほどの並継との差は無くなってきています。

投げ釣り」で使う竿の特徴は、こんな感じです。
ガイドとか、リールシートとか、細かい所を説明し出すときりが無いので、ここでは割愛します。
ちなみに、初めて本格的な「投げ竿」を手にする方は、並継・振出問わず、ものすごく固く、重たい印象をうけると思います。
投げ釣り」は、ちょい投げならともかく、30号程度のオモリ(1号=3.75g)と、仕掛けを100メートル以上投げ飛ばす、豪快な釣りです。
それ相応のパワーが、竿にあると思ってください。
投げ竿選び
自分のフィールド、何を主に釣りたいか?で当然変わってきます。
ちなみに、「投げ釣り」を始めたい人に、私が最初の1本としてオススメするなら、20~25号程度のオモリ負荷の「振出投げ竿です。
投げ竿としては、比較的柔らかめの竿です。
長さは4メートルほどが主流です。投げ竿の長さに慣れるために、まずはそのくらいのものから始めるのが良いでしょう。
昔は、最低限25~30号の強さがないと「飛ばない」とか「弱い」とか言われていましたが、現在の投げ竿なら、20~25号程度でも十分飛びます(100メートルは十分可能)し、50センチクラスのクロダイ、70センチくらいのスズキでも、余力十分に取り込めます。(今はリールは抜きで考えて下さい)
ただ、柔らかめと言っても、そこは投げ竿ですので、今まで使った事がない人には、十分に強い竿だと言えます。
それが振り切れるようになって、物足りなくなったとき。
あるいは、本当に投げ釣りが好きになって、もっと投げ釣りをやりたい、もっと遠くに飛ばしたいと思うようになった時、より強い竿や並継竿を買えばよいと思います。
特に「投げ釣り」は、釣り人本人のキャスト技術次第で、大きく飛距離が変わってきます
同じ竿を使っても、例えばAさんは80メートル飛ばすのがやっと、Bさんは100メートルを越える…なんていう事が普通です。
まあこれは、ルアーロッドでも同じ事が言えるのですが、投げ竿だとより顕著です。
初めて投げ竿で1日中釣りを行った方は、おそらく翌日、全身筋肉痛に襲われます(笑)
釣りの中でも、全身運動に近い釣りだと思っていてください。
それもあって、できるだけ負荷の少ない竿からスタートしたほうが良いと、私は思います
キャスト技術を身に着けることが、「投げ釣り」での釣果を上達させる第一歩です
あ、もちろん、自分の行きたい釣り場が「30号程度のオモリでも流される」とか、「石鯛ハマフエフキコロダイのような化け物級が相手」という方は、相応の覚悟をもって、パワーが物凄くあり、重たいオモリの背負える竿をお使いくださいね。
多分、「物干し竿で釣りしてる」感覚になると思います。
【投げ竿オススメセレクション~振出竿編~】
ここでは、まず、「振出竿」を紹介します。
「キスの遠投釣り」入門「置き竿の大物釣り」入門に、私がオススメする竿たちです。規格まで厳選しています。
《初心者で、まず1本という方に》

シマノ スーパースピンジョイ ←クリックでメーカーサイトに飛びます。
実売価格 1万円前後
シマノの振出投げ竿で、トータルガイドホールドシステムハイパワーX構造が採用されているクラスはここからになります。
22-2
トータルガイドホールドシステム
上の画像の赤丸部分などの部分のように、竿にあるガイドの中で動くもの(遊動ガイド)を、簡単に動かないように固定する技術。
この部分がすこし太くなって、ネジ状の溝が入っています。
ハイパワーX構造
シマノの製竿技術の一つ。カーボンテープがクロスした巻方になってます。ねじれなどに強くなるらしい。
私のオススメは、405EX-T(長さ4.05m、オモリ負荷20~30号)

ダイワ プライムサーフT←クリックでメーカーサイトに飛びます。
実売価格 9,000円前後
ダイワの振出投げ竿で、ファインピッチガイドロックHVFカーボンが採用されているクラスはここからになります。
ファインピッチガイドロック
上のシマノと同様、遊動ガイド部分が固定される技術。
ダイワの場合は、細かいミゾが刻んであって、ガイドが固定されるようになっています。
HVFカーボン
ダイワの製竿技術のひとつで、竿に使用するカーボンテープのカーボン繊維密度を増やす事で、竿を軽く、強くできるらしい。
私のおすすめはT25-405(長さ4.05m、オモリ負荷20~30号)

《初心者でも、もう少し良い竿を、という方に》
ダイワ エクストラサーフT ←クリックでメーカーサイトに飛びます。
実売価格 16,000円前後
ファインピッチガイドロックHVFカーボンに加え、X45V-JOINT、さらにKガイドまで搭載した、結構とんでもないスペックの投げ竿。この価格帯でこれはスゴイ
X45
ダイワの製竿技術のひとつで、通常のカーボン巻に加えて、さらにカーボンシートを45度の角度で巻くことで、色々強くなるらしい。
V-JOINT
竿を継ぐ時(振出・並継問わず)に、継ぎの部分で起こるパワーロスを極力減らし、継ぎの無い1本の竿の強さに近づける事ができるらしい技術。
Kガイド
最近のルアーロッドでも主流の、「自動糸がらみ解除」能力があるらしいガイド。
その効果は確かに素晴らしく、ナイロン、フロロは元より、PEラインの糸がらみを大幅に軽減してくれる。
ダイワすげえな。
いつの間にこんなの出してたんだ…。(調べたら今年発売したばかりでした。)
私のおすすめはやはり、T25-405。何かどこにもあんまり在庫無い…私が欲しい…。

将来より良い竿を買っても、その予備竿として使いたいという方
シマノ サーフリーダー ←クリックでメーカーサイトに飛びます。
実売価格 19,000円前後
投げ釣りをする人には言わずと知れた、シマノの振出竿の一番売れ筋
2014年にモデルチェンジし、Kガイドも搭載して、さらに扱いやすくなってます。
飛距離も平気で100mは飛び、パワーも十分
よほどの大物狙いでもない限り、この竿のEX~CXあたりを3本くらい揃えていれば、まず通常の置き竿釣りには困りません
…はい、少し古いモデルですが、私も3本持っています(笑)
予算さえ許すなら、これを買っていれば間違いないです
最初に買うなら、間違いなくEX-T。私も持っています。

シマノの良さは、価格の割引率の高さですね~。
ダイワ ランドサーフT←クリックでメーカーサイトに飛びます
実売価格 20,000円前後
シマノのサーフリーダーのダイワ版、という感じのロッドです。
上であげた、エクストラサーフTの細かい所を高級にした感じ?
2012年モデルですので、そろそろモデルチェンジかもしれません。
私なら素直に、サーフリーダー買います

2016.5:追記
上に予想した通り、ランドサーフは2016年に新モデルとして生まれ変わりました。
素晴らしい性能。見た目も相当かっこよく、サーフリーダーよりも…。

《番外編》
金銭的余裕がある方、(肉体的)パワーが有り余っている方、巨大魚とガチンコ勝負をしたい方…。
そんな方には、
シマノ スピンパワー(振出) ←クリックでメーカーサイトに飛びます
実売価格 70,000円前後

ダイワ トーナメントサーフT ←クリックでメーカーサイトに飛びます
実売価格 43,000円前後

このクラスになると、もう投げ釣りの振出竿の最高峰
シマノ・スピンパワーに至っては、なんと7万円を超えてきます
しかも、このスピンパワー、一番柔らかいものでもDX-T(27~30号)が最低。
それだけ竿が強い、と思ってください。
実際、北海道などで行われている「コマセネット」を使った投げ釣り…。
つまり、撒き餌的なものをネットに入れて、それをオモリ、針、餌と一緒に投げて、魚を釣るという、恐ろしい程の超重量負荷(オモリにして最大約100号程の重さ!)に、充分に耐えうる竿です。
あと、普通に150mから向こうを狙えます
振り切れれば、ですが。
そして、そんな竿をさらに上回る、
シマノ スピンパワー パワーフィッシング ←クリックでメーカーサイトに飛びます
実売価格 80,000円前後

ダイワ トーナメントサーフ T パワートルク ←クリックでメーカーサイトに飛びます
実売価格 50,000円前後

もう、凄い竿という以外にないですね。
どんな魚を釣るのに、こんな竿がいるのでしょうか…。
何か、並べてるとダイワの竿が安く見えてきた…。
実際には決して安い価格ではないんですが…錯覚か…。
メーカーサイトでご覧になればわかると思いますが、バットガイド(一番手元のガイド)、リールシートの形状から、もう超本気竿です。
仕掛けをぶん投げて、遠くでデカい魚かけて、その引きをがっちり受け止めて、問答無用で海から引きずり出す!」のを目指す方なら、逆にこのあたりしか選択肢はないでしょう。
【総括】
色々見てみましたが、あくまで私が「投げ釣り初心者の方に」初めの1本としておすすめするなら。
予算1万円くらい…シマノ スーパースピンジョイ 405EX-T
予算2万円くらい…シマノ サーフリーダー 405EX-T
そして、私の個人的一番おすすめダイワ エクストラサーフT 25-405
ダイワのエクストラサーフと同価格帯で、同じくらい高コストパフォーマンスの竿が、シマノにもあったのですが、気が付いたらカタログ落ちしていました。
もったいないですね。
ちなみに、「初心者のまず1本」という事で、実売価格が2万円以上のものには、あえて触れていません。(番外編は除きます)
あと、最近流行のショートロッド系も、「ちょい投げ」や「子供・女性向け」のくくりでやっていこうかと思っています
シマノとダイワ、実際にはがまかつも投げ竿を出していますが、それぞれの特徴は「並継竿」の方で。
さらに投げリール仕掛けなんかも紹介していきたいので…。
そしてさらにその後、今度はルアーロッドなんかも紹介できたら、と思います。
もちろん、新しい情報があれば、その時にまた紹介しようと考えています。
まだまだこれからですが、どうぞごゆっくりお付き合い下さいね。
ここまで読んで下さった方々、ありがとうございました。
( ̄Д ̄)ノ

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

コメント

  1. はじ より:

    竿を振り切るのは誰でも出来ますよ、負荷以下の錘で竿を曲げる事が難しいのでとりあえず体の中心に近い所でコンパクトに竿を押し出す事が必要だと思いますそれが出来るとどんな竿でもそこそこ跳びます25号負荷は始めて方には入りやすいと私も思います。30号負荷の竿を33号の錘で投げるとそのあと買い換えずに竿の曲がりと反発で飛んでいく感覚を学習出来ると思いますよ25号負荷だとすぐに物足りなさを感じ買い換えを考えてしまいそうです。

  2. ひろのしん より:

    >はじさん
    コメントありがとうございます。
    実は、私自身は最初に購入した投げ竿は27号でした…(汗)
    25号では柔らかすぎるのでは?30号では固すぎるのでは?と考え、いろいろ調べて、その中間の27号と…。
    人によって身長体重、力の強さも違うので一概には言えませんが、本格的に投げ釣りを始めたいのなら、30号クラスを買って、ひたすら投げ込むのが、一番手っ取り早い方法かもしれませんね。
    私の場合、釣り場が超遠投を必要としないので、できるだけライトなタックルで動いてますが、潮が速い場所や、ドン深な場所でやる場合は必然的に、30号以上の竿でやる事となるでしょう。
    まあ、遠投でのキス釣りなら、よほど厳寒期に置き竿で狙うとかしない限りは、あまり深場は狙わないかもですが…。
    ただ、近頃はルアーロッドのような竿でキスを狙う機会も増えて、実際各メーカーも、タックルに限らず仕掛けなんかもそういったライトな方をそろえてきてるので。
    ルアーロッドを普段使っているような方が投げをやろうと思うのなら、25号クラスの方が、とっつきやすいかもです。
    それでも、シーバスロッドなんかに比べたら、そのゴツさに引くかもしれませんけどね…。